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G7海洋プラスチック憲章

2018年6月8~9日、カナダでG7シャルルボア・サミットが開催された。「健全な海洋及び強靭な沿岸部コミュニティのためのシャルルボア・ブループリント」はG7すべての国が承認した。しかし、プラスチックの製造、使用、管理及び廃棄に関する現行のアプローチが、海洋環境、生活及び潜在的に人間の健康に重大な脅威をもたらすことを認識し、効率性の高い資源管理のアプローチにコミットするとした「G7海洋プラスチック憲章」には、日本とアメリカだけが署名しなかった。

一方日本では、議員立法で「美しく豊かな自然を保護するための海岸における良好な景観及び環境の保全に係る海岸漂着物等の処理等の推進に関する法律」の改正案が提出され、「プラスチック類に関する施策の在り方を予防的アプローチにより不断に見直し、廃プラスチック類の削減を推進すること」、「廃プラスチックの発生抑制に向け、法的措置も含めた抜本的対策を検討し、必要な措置を講ずること」などを含んだ委員会決議が採択された。それにもかかわらず、なぜ日本は「海洋プラスチック憲章」に署名できなかったのだろう。これまでのG7会合でもその他の国際会議でも海洋プラスチックの問題は再三指摘され、今回初めて議論になったわけではないという。国会で議論が進むこのタイミングで、日本が前向きな姿勢を国際社会に打ち出すことができなかったといえる。

2016年スイス・ダボス世界経済フォーラムでは、世界の海を漂うプラスチックの量は、重量換算で2050年までに魚の量を上回るという予測を発表した。体積では既に上回っているという識者もいる。廃プラスチックによる海洋汚染は、リサイクルや分別など原稿の方法では解決できないほど深刻だ。生産・流通の段階から責任をもって取り組む必要がある。

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